読書録 10年後の仕事図鑑
お気に入りの落合先生と堀江さんの対談書ということで、どうしても読みたかった作品。
この本を通して彼らが伝えようとしているのは、
・自分の情熱を捧げられることをしないと不誠実であるということ
・今すぐ動き出す行動力の重要性
・未来に対して希望を捨てないこと
この3点を要点としてまとめたい。
・自分の情熱を捧げられることをしないと不誠実であるということ
テクノロジーの発達により、今までの工業型の社会から確実に社会は変化している。
その影響で、嫌々やっているような貢献度の弱い、創造性のない、そんな仕事はあっという間に世間からなくなっていくだろう。
そんな中でもロボットにできない仕事として、人々がその動機付けから熱い情熱を傾けて行うことの価値は無くならない。
一番印象的なのは個人商店のママなどである。
世界を変えるきっかけを作り出してきたのはこういった人々のモチベーションに他ならない。
エジソンやコンピューターの発明も、あることに熱中してきた「オタク」が達成してきた。
このような例から、「将来に対する不安から」であったり、「誰かに言われたから」「誰もやらないから」という動機付けは、その人生を生きている自分に不誠実だし、そのように嫌々働くことは適正な市場原理が働くことも阻害している。
自分の情熱に誠実になり、自分の時間に対して責任を持つことが大切だ。
・今すぐ動き出す行動力の重要性
しかし、時間は私たちが動き出すのを待ってはくれない。
いつかは動き出すには遅すぎる。と言われてしまう時期が来る。
これがシンギュラリティーとも呼ばれているが、この時期が我々を襲う前に、自分のポジションを見つけておかなければ、また搾取される側の人間になってしまう。
これは如何にしても避けたい。
そのためにも、100万分の1になれる努力をいまのうちにしておこう。
これも、嫌々ながら耐えて行うというイメージよりも、自分の興味に誠実になるというイメージを持ったほうが良い。
イチローは「誰でもできること」を「誰にもできないくらい練習した。」というエピソードが印象深い。
遊びと仕事と学び、これらの境界線がなくなっていくことが予想されていたが、この通り仕分けるのではなく、あるものに没頭してスペシャリストになりたい。
また、愚直に一つのことで100万分の1を目指すのではなくて、三つの分野において100 分の1を目指すことで、より大きな絵を描ける人になる利点についても学んだ。
・未来に対して希望を捨てないこと
このように、いまある自分の時間に対して責任を感じ、今を存分に生きることで、未来は十分に開けてくると落合先生はその可能性を私たちに示してくださった。
悲観するのではなく、むしろ生き生きと今この瞬間を楽しんで生きて生きたい。
あとがき
10年後の仕事図鑑とあるが、10年後に仕事を見つけられず困る人はたくさんいるだろう。
そういった人が困らないように、彼らにその時あるテクノロジーの使い方、そしてその時代の生き方を教えるのも必要であろう。
子どもに指導することも必要な仕事であると考えたが、子育てをしてきた人なら、ある程度のことができると考えるとそれほど必要なものでもないのだという考えに行き着いた。